ドリアンの匂いがあちこちでしている


ドリアン。。。日本にいるときも

ほとんど関心はなかった

 

食べる機会がまずなかったし、

あったとしても高価だろうから、

わざわざ食べようという気もなかった

 

たまに食べるとしたら

代々木公園のタイフェスティバルとか

そんなものだったろうか

 

スーパーマーケットのイオンに行くと

(そう、マレーシアにもあるのだ、イオン)

強烈なにおいがした

 

買い物が終わって店内から出ても

まだ自分の周りにまとわりついているような

匂いが感じられて、

 

「ああ、これはホテル持ち込み禁止になるわけよね」

と思ったことだった

 

ところが、ある日ハイキングに行った帰り、

友達に車に乗せてもらってけだるいここちよさに

身をまかせていた時、車は市場に入っていった

 

「私、果物買っていこうと思うんだけど、

ねえ、ドリアン、食べたことある?」

渡馬歴三年目の私に中華系の友達が訊いてきた

 

「凍らせた日本のドリアンしか食べたことない」

正直に言うや否や彼女は言った

「じゃ、食べなきゃ!!

決まり。一緒に食べましょう」

 

車に乗っていた三人で市場で

ドリアンを食べることになった

 

正直、匂いのきつい場所で食欲湧くかなあ

という気がしたが、

こういうおいしい提案に

誘ってもらったことが

うれしくて着いて行った

 

果物屋の店先はカラフルでかわいらしく、

おそらく私より

おいしい果物を知っているであろう

お猿さんに遭遇したりした

 

 

ドリアンがとげとげに覆われた果物

というのは知っていたが、

中がどんなふうかも知らなかった

 

 

彼らが果物屋のおじさんと

ああでもないこうでもないと

品定めするのにまかせ、テーブルに着き、

さっそく一口目を薦められた

 

店のおじさんが用意してくれた

フィンガーボウルを使って

手づかみで食べるドリアン

つかみづらいほど柔らかな果肉を口にして驚いた

 

どんな手の混んだケーキよりおいしい!!!

 

どう?おいしい?

と訊かれるのに対して大したボキャブラリ

ももたない自分をこれほど残念に思ったことはない

 

「ものすごくクリーミー!!」

 

 

匂い、全然しないね、というと友達は肩をすくめて

そんなのしないよ、と迷信でも聞いたかのように

苦笑した

 

いや、においするときはしますって

でなかったらホテルで禁止しないよ、

そう思いながらもとにかく美味しくて、

次々みんなで食べ続けた

 

20代の彼らはまだ物足りなかったらしく、

もう一つ小ぶりのドリアンを買って

おすそ分けしてくれた

 

割り勘にしようとしたが

結局マンゴスチンやらいろいろ

おすそ分けをしてもらい、

なんだかものすごく満足な一日になった

 

ちなみにその帰り、彼らは

自分が彼らの両親ほどの年齢だと知って驚愕、

ずっとその話をしていた

 

自分がドリアンの美味しさに驚いていたのに対し

彼らの関心は私の年齢に向けられていた

 

ちっとも人として成長していなくて

すまないねえ、と思った帰途だった

 

 

Martha Kobayashi


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管理人について

小林雅(まさ)
1967年12月生まれ。
日本人女性
独身
家族:おばあちゃん犬、ダコタ
呼び名:Martha
趣味:ヨガ、ハイキング、スノボ

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