
その店は
一見見た
ところ、
女性だけの
管理する
柔らかい
雰囲気で
満ちていたし
看板犬は
足の不自由
な犬
だったが
その店のスタッフが
可愛がっていることが伺える
人懐っこさが愛らしかった
こういうところが売っている
犬なら大丈夫じゃないかな
そんなふうに考え、既に
良い選択をしたかのような
気分になっていた
この時、見せてもらうことに
していたのは
生後2ヶ月のメスのプードル
だったのだが、
実際にその子を見せてもらうと
なんとなく違う気がした
この子には軽いぐずり癖があって
一度抱くと、手から離れた時
クンクン言って泣き続けていた
これは子犬だし、
人によってはまったくもって
問題ないどころか、
より好ましい性質と受け止められる
可能性もあるだろうなと思った
しかし、私が飼う犬は
おそらくこれから先、
一人住まいでフルタイムで
働いている私との二人暮らしで
寂しい思いをする可能性は
否めなかった
前の犬はその点、一人でいるのが
好きな犬に育っており、
煩い場所に行くと
黙って静かな人のいない場所に
移動してしまうような、
飼い主そっくりの犬に
なっていた
もともと甘えたがりの犬だと
きっと寂しい思いをするだろうと
その時感じたのだった
その雌犬とは別に
当日、インターネットサイトに
上げられた別のオス犬を
見せてもらうことにしていた
この子は飄々として
独立精神があるように思われた

いわゆるテディベア系
そして何より4ヶ月で
件のメス犬と同じ大きさしかなかった
これから私が歳をとった時
車を運転しない私が一緒に移動して
病院やカフェに行くのに
小さいことはかなりポイント高いと
つい利便性を優先したのだった
そして、何より重要なこの犬の
特徴を完全に見逃していた
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