見知らぬ人に頭を地面に打ち付けられたということ


世の中には

しなくても

いい経験が

あると思う

 

これまでは

風俗とか

盗みとか

そんなもん

が、それに

値するかな

と思っていた

 

マレーシアに来て初めて

バイクで襲われ、ひったくりにあった

 

それは一瞬で自分の身に降りかかり

頭が呆然として真っ暗になった

 

でもそれ以上に、

自分を満たしていたのは

その人間の悪意、だった

 

本来あるはずの

人と人との間の社会的距離感、

遠慮とか、黙契とか

そんなものを全部取っ払って、

 

相手など生きていようが

怪我をしようが

死んでしまおうが

どうだって構わねえんだよ!

 

と考える暴力的な思考が

周りの闇より厚く覆い、

一気に自分を包み込んで身体を冷やした

 

でも硬い道路に倒れていた私は

マレーシア人の友人たちの声で

一気に現実に引き戻された

 

普段聞き取れないような彼らの

早口の英語が、叫び声が

はっきりと聞き取れた

 

知らない人が友人に

 

何かできることがありますか?

車で病院に行きましょうか?

彼女、怪我していますか?

などと聞いてくれている

 

たくさんの知らない人が

助けに来てくれたのが分かった

 

友人の掛け声に返事したいのに

答えられないほど朦朧としていたのに

彼らの善意がちゃんと聴き取れた

 

友人たちはみんなで手助けして

近場の家に連れて行ってくれ、

代わる代わる

打った頭を氷で冷やしたり

出血した箇所の止血をしたり

怪我の手当てをしてくれた

 

ありがたいことに

自分の怪我は全身打撲と擦傷

頭の出血程度で済んだ

(今もでかいコブが残ってはいるが)

 

だからこそだとは思うが、とにかく

自分はマレーシアを嫌いにならずに済んだ

 

なぜなら、一人の人間が犯した過ちを

沢山の人があっと言う間に

チャラにしてくれたからだ

 

いや、チャラにしただけでなく、

補って余りある善意を感じさせてくれた

 

そんなわけで、

タイトルにあるような目に

あったにも関わらず、

自分はマレーシアを好きになれたのだ

 

この国に来たばかりで、

未だマレーシアの良さを知らないうちに

詐欺や強盗などの犯罪に会い、

日本に帰国した人は相当数いる

 

自分は運が良い方だ

 

でも、人間、塞翁が馬

 

何が幸いかは最後までわからない

 

でも、できればこの国には

感謝し続けていたい

 

 

 

 

Martha Kobayashi


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管理人について

小林雅(まさ)
1967年12月生まれ。
日本人女性
独身
家族:おばあちゃん犬、ダコタ
呼び名:Martha
趣味:ヨガ、ハイキング、スノボ

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