風が吹けば、陶器熱が上がる


陶器

 

その

ありがたみを

この国に

来てから

より感じる

ことになる

とは!

 

毎日使うものには

お金をかける自分

 

でもとことん使う

自分のものになるまで

使い倒す

何十年でも!

 

だからこそ

本当に気に入ったものしか

買わない

 

でも気にいると高くても

何とか買おうとする

 

危険だ

 

日本を離れる時、

自分への励ましとして

鈴木卓さんという

作家さんの陶器マグを

恵比寿のファーマーズテーブル

で購入して

大事にマレーシアに持ってきた

カップはこれだけ

 

毎日毎日使って

だんだんいい色になってきて

渡馬から3ヶ月経った頃だと思う

 

仕事から帰宅して

家の中が泥棒に荒らされたみたいに

とっちらかっているのを見て

仰天した

 

その後一気に脱力したのは、

あのマグが悲惨にもタイルの床で

粉々になっていたのを目にした瞬間だった

 

う、わーーーー……

 

しばらく立ち直れなかった

 

なんで?

なんで?

 

理由は突風

 

夕方にこの国では大雨が降ることが

よくあるが、この雨の前に

ものすごい強風が吹く

 

その日、私は

天気がそれほど急激に変わるとは

思いもせずに、窓を10センチほど

開けたまま出かけていたのだが、

 

その隙間から吹き込んだ強風が

2×3メーターほどのテーブルの

ど真ん中に置いたマグを落として

タイルの上で木っ端微塵にしたのだ

 

その一年後、自分は

日本に帰り、あらかじめネットで

探しておいた鈴木卓さまマグを

無事に受け取りリベンジを果たす

 

けれど、マレーシアにいる間は

どんなにお金を積もうが、

足を棒にして探そうが

陶器の独創的なマグなど存在しない

ということをつくづく思い知らされた

 

あったとしても、使い勝手の良い

軽くて飽きの来ない、

洗練された柔らかで暖かな食器

 

なんて皆無であるということを

嫌というほど感じた

 

みんな、IKEAで満足なのだ

 

大抵のものはあるが、

この国には自分の好きな

ナチュラルインテリアと

素朴な陶器、緑を愛でる習慣はない!!

 

これが自分の至った結論だった

 

あの突風の日以来、

自分は日本の陶器は実に素晴らしい

ということに目覚めたのである

 

ちなみに、

割れたものの方が形が微妙に可愛らしかった

わざわざ写真に撮っておくあたり、

諦めきれなかった感が漂う

 

下は新しく買った方

これもやはり可愛らしいのだ

 

 

 

 

Martha Kobayashi


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管理人について

小林雅(まさ)
1967年12月生まれ。
日本人女性
独身
家族:おばあちゃん犬、ダコタ
呼び名:Martha
趣味:ヨガ、ハイキング、スノボ

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