運動をするのが好きかと
訊かれれば好きとは言えない
なぜならひどい汗かきで
ほんの少し動いただけで
衣服に汗染みができるほど
ぐっしょりに
なってしまうからだ
とても人前でできるものではない
あまりにもみっともなくて
長いことこれは
コンプレックスだった
お風呂に入っただけで
3キロ体重が減るほど
汗をかくので
入浴が運動だと思い込んで
いた時期もある
でも、入浴は新陳代謝を
活発にしてくれるものの
本当に脂肪を燃やしてくれる
わけではない
そのことに気づいたのは
ヨガをやってからだ
ヨガを始めた当初、
自分はあまりの体の硬さに
驚き呆れ、
ヨガ自体が好きになれなかった
でも、あまりにも自分が
できないことが多いことに
悔しくなって
一つずつでもクリア
できないかと思った
一生懸命やるかどうかは
別にして
DVDを流しておくだけでも
良いから観て、
ところどころでも真似しよう
とにかくプレイボタンを押そう
始まりはそれだけだった
それが気づくと数ヶ月も続いて
あっという間に何年か経っていた
嘘みたいだが本当なのだ
理由は一つできることが増えるたび
体の形が変わって来たことに
気づいたからだ
体幹がしっかりしてきて
体重は間違えなく増えているのに
締まってきた
体に筋肉がつくにつれ
体が軽く感じられるようになり
運動を楽に感じられるように
なっただけのことかもしれない
結局のところ
体があるべきの形、状態に
落ち着いたんだと今は思う
あんな簡単な所作で
体が変わるなんてすごいと
今も思う
でも自分の体の柔軟性や
関節の状態、筋力を知ることが
できたことは
体の滞りを自然になくすのに
役立ったと思う
むくみや体の歪みがなくなるにつれて
自分がいいなと思っていた
ヨギーニの形に近づいてゆくことは
一石一鳥だった
ヨガを続けている理由は
きっと始めればわかる
新しい自分を見つけられるから
そしてそれこそがヨガの真髄
おのれを知ること
それに気づいていよいよ
やめられなくなるだろうと思う
小林雅（まさ）
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